レンタルオーナー商法・販売預託の被害|預託法で原則禁止と契約の無効

この記事の結論

  • 商品を売ると同時にその商品を預かり、レンタル料や配当を払うと約束する「販売預託」は、令和3年の預託法改正で原則として禁止されました(令和4年6月1日施行)。
  • 例外として内閣総理大臣(消費者庁)の確認を受けた場合だけ勧誘や契約ができ、確認を受けずに結んだ売買契約と預託契約は効力を生じません(預託法14条3項)。確認を受けずに勧誘した業者には5年以下の拘禁刑などの罰則があります(32条)。
  • 「オーナー制度」「レンタル事業」の名前で勧誘されたら、契約書・振込の記録を残し、消費者ホットライン(188)と警察に相談してください。

最終更新日: 2026-10-24

「健康器具を買ってオーナーになれば、レンタル先から毎月収入が入る」「太陽光の設備や機械を預ければ年10%の配当」。商品の販売と預かりを組み合わせたこの仕組みは、実際には商品が存在せず、後から入った人のお金で配当を払っていた事件がくり返されてきました。ここでは、預託等取引に関する法律(預託法)の条文と消費者庁「令和3年特定商取引法・預託法の改正について」をもとに整理します(2026年10月24日確認)。

販売預託とはどんな取引か

預託法は、一定の期間以上、物品を預かり、その預託について財産上の利益(レンタル料・配当など)を払うと約束する取引などを「預託等取引」と定めています(2条)。そのうち、業者や密接な関係者が商品を売り、同じ商品を預かる組み合わせが「販売預託」と呼ばれるものです。

勧誘の言い方の例中身
「機械を買ってオーナーに。レンタル料を毎月払います」商品の売買+預託+レンタル料の支払い
「宝石・美術品を買って預ければ、数年後に高値で買い戻します」商品の売買+預託+買取りの約束
「商品は倉庫で保管するので受け取らなくていい」商品が実在するかを確かめにくい形

令和4年6月から原則禁止に

改正後の預託法9条は、業者が販売しようとする商品を対象に販売預託を勧誘するには、商品の種類ごとに、顧客の利益が不当に害されるおそれがないことについて、あらかじめ内閣総理大臣の確認を受けなければならないとしています。確認は1年ごとに更新しなければ効力を失います。さらに、個々の契約を結ぶときにも、あらためて確認を受ける必要があります(14条1項・2項)。

条文決まり
9条1項確認を受けずに販売預託の勧誘・広告をしてはならない
14条3項確認を受けずに結んだ売買契約・預託契約は効力を生じない
32条確認を受けない勧誘や契約には、5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金、またはその両方

消費者庁はチラシ「それって販売預託では?悪質な「販売預託商法」にご注意を!」(PDF)で、商品を買って預けると配当が出るという勧誘に注意するよう呼びかけています。

勧誘されたときに確かめること

すでにお金を払ってしまったとき

すること理由
契約書・パンフレット・振込の記録・配当の入金記録を残す契約が効力を生じないことや、だまされたことを示す材料になる
消費者ホットライン(188)に相談する消費生活センターが契約の扱いや業者への対応を助言する
警察に相談する(#9110)確認を受けない勧誘には罰則がある。被害届の出し方は投資詐欺の被害届の出し方
配当が止まったら、追加の支払いをしない「再開には手数料が必要」と言われるのは詐欺的な取引の典型(出金に手数料や税金を求められたときの対処)

新しく入った人のお金で配当を払う仕組みの見分け方はポンジスキームの見分け方と特徴にあります。

よくある質問

改正前に結んだレンタルオーナー契約はどうなりますか?

改正法の施行(令和4年6月1日)より前の契約の扱いは、契約の時期と中身によって変わります。契約書を持って消費生活センターか弁護士に相談してください。

配当が毎月きちんと入っているなら、問題ありませんか?

配当が入っていることは、事業が実在する証明になりません。販売預託の被害では、新しい契約者のお金を配当に回し、ある時点で一斉に止まる例がありました。商品の実在と、消費者庁の確認を受けているかを確かめてください。

業者が「消費者庁の確認を受けている」と言っています。

確認は商品の種類ごとで、1年ごとの更新が必要です。確認を受けた商品と、自分が契約する商品が同じかを書面で確かめ、分からなければ消費者庁か消費生活センターに問い合わせてください。

本記事は一般的な情報提供で、個別の業者や契約が違法か、返金が認められるかを判断するものではありません。

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