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USDT詐欺の手口と見分け方|送金してしまった後の確認手順

監修:松本理平弁護士

2026年10月22日に改稿しました。改稿で変えた部分(タイトルと説明文、「USDT詐欺のよくある流れと見分け方」の節)は、監修弁護士の確認前の内容です。

この記事の結論

  • USDT詐欺で送金した後は、TxIDと送金先ウォレットアドレスを控えることが返金相談の出発点になります。
  • USDT・テザーを送金させる投資詐欺の典型手口と、送金してしまった後の確認手順です。
  • 送金に使ったサービスの履歴でチェーン、TxID、送金先アドレスを確認し、送金日時・数量や相手とのやり取りと合わせて相談用の記録を作る手順を整理します。記録があることだけで、相手の特定や返金ができると保証するものではありません。

USDT(テザー)を送金した後に出金できないとき、追加送金の前に、チェーン種別を含む送金記録を整理しましょう。

最終更新日: 2026-10-23

USDT詐欺のよくある流れと見分け方

この節は2026年10月22日に警察庁・金融庁の公表資料を基に追加した一般情報です。ページ上部の監修表示は、この節の専門家による確認を示すものではありません。

USDT詐欺は、USDTという通貨そのものの欠陥ではなく、投資話や恋愛感情を口実にして、相手が指定したウォレットアドレスへUSDTを送らせる詐欺の呼び名です。警察庁の令和7年の確定値(2026年6月5日公表)では、SNS型投資詐欺が9,523件・被害額1,288.0億円で、最初の接触はバナー等の広告とダイレクトメッセージで全体の約8割でした。SNS型ロマンス詐欺では、暗号資産を送らせる「暗号資産送信型」が2,177件・247.7億円に増え、暗号資産振込と合わせると、被害金が実質的に暗号資産で渡されたものが件数の40.4%、被害額の48.6%を占めています。

よく見られる流れは次のとおりです。

  1. SNSの広告やダイレクトメッセージで知り合い、LINEなど別のアプリへ誘われる
  2. 国内の取引所で日本円をUSDTなどの暗号資産に替え、相手が指定したアドレスへ送るよう案内される
  3. 相手が用意したサイトやアプリに、送った額や利益が表示される
  4. 出金しようとすると、税金・手数料・保証金などの名目で追加の送金を求められる

勧誘の段階で次のどれかに当てはまれば、送金を止めて相談してください。

  • 「必ずもうかる」「元本保証」とうたっている(警察庁の資料でも、こうした文言を含む広告が確認されています)
  • 送金先が取引所の自分の口座ではなく、相手から渡されたウォレットアドレスになっている
  • 出金の前に、税金や手数料を先に送るよう求められる
  • 案内された事業者が、金融庁の暗号資産交換業者登録一覧に載っていない

すでに送金してしまった場合は、このあとの手順で送金記録を控えてください。警察や相談窓口に持っていく項目の一覧はUSDT送金詐欺の相談前チェックリストに、USDT以外の暗号資産で出金できないときの対処は仮想通貨・暗号資産詐欺で出金できない時にまとめています。

USDTは「チェーン種別」も控えましょう

USDTはTRON(TRC20)やEthereum(ERC20)など複数のチェーンで送られます。どのチェーンで送金したかによって確認方法が変わるため、チェーン種別も記録しておきましょう。

USDT送金で起きやすいこと

USDTは価格が安定しているとされるため、投資の入金手段として案内されることがあります。送金後に利益が表示されても、出金時に税金・保証金などの名目で追加送金を求められるケースがあります。

暗号資産で渡す被害の件数

この節は2026年10月23日に一次資料を基に追加した一般情報です。ページ上部の監修表示は、この節の専門家による確認を示すものではありません。

警察庁によると、令和7年(2025年)のSNS型投資詐欺で、暗号資産を相手に送る形の被害は1,898件・215.5億円でした。前年より件数で149.1%、額で145.0%増えています。暗号資産交換業者の口座への振込みも合わせると、被害金を実質的に暗号資産で渡したものは件数の21.0%、被害額の17.2%を占めます。USDTを送るよう指示されたら、送金の前に相手のサイト名の確認を先にしてください。出典: 警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」(2026年10月23日確認)。

控えておきたい情報

送金履歴から一件ずつ確認する

  1. 送金に使った取引所またはウォレットの公式アプリ・公式サイトを開き、対象の送金履歴を確認します。相手から届いたリンクや偽アプリの画面だけを記録の根拠にせず、実際に送金に使ったサービスの履歴と照合します。
  2. 履歴に表示される通貨名、送金数量、送金先アドレス、送金日時、ネットワークを、そのまま控えます。USDTは複数のチェーンで発行されているため、TRON、Ethereumなど、送金時に選んだネットワークも記録してください。
  3. TxID、transaction hash、トランザクションIDなどの項目が表示される場合は、途中を省略せずにコピーし、履歴画面も保存します。サービスによって項目名や表示場所が異なるため、見つからない場合はそのサービスの公式ヘルプやサポートに確認します。
  4. 各送金の記録に、相手が送金先を指定したメッセージ、送金の名目、追加送金を求められた経緯を対応させます。日時の表示にタイムゾーンがあれば一緒に記録し、分からない場合は推測せず不明と記載します。

記録を相談用に保存する際、秘密鍵、リカバリーフレーズ、パスワードを記入しないでください。これらは送金履歴を説明するための資料ではありません。履歴やTxIDを確認できない場合も、その状況と手元にある画面・支払記録を相談先へ説明します。

USDT送金の控え(例)

例
TxIDa3f9c1…7b2e4d8c0011
送金先アドレスTXf2…9KdQ1aZ
チェーンTRC20(TRON)/ ERC20 等
送金日時・数量2026/05/12 12:34 / 1,200 USDT

※ サンプル表示です。送金時に選んだネットワーク(チェーン)を必ず確認しましょう。

よくある質問

送金時に選んだネットワークが、取引所アプリの送金履歴に記載されていることがあります。アドレスの形式からチェーンを推測できる場合もあります。記録が残っていれば保存しておきましょう。

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この追加節は一次資料を基に整理した一般情報です。既存記事の監修表示は、この追加節の専門家による確認を示すものではありません。個別事情への適用は専門家へ確認してください。

偽USDTの残高表示:名前・評価額・コントラクトを分ける

アプリやサイトにUSDTという名前や円換算額が出ても、正規の資産がその額で換金できるという証明ではありません。MetaMaskの公式説明は、偽トークンや偽の投資画面を使って資金を要求する攻撃を扱っています。

確認するもの残す内容
資産の識別チェーン、コントラクト、残高の出所
要求出金手数料・税金等の説明、支払先、日時
実際の入出金自分の送金と相手の画面表示を別に記録
検証の限界正規発行元・公式情報を確認できたか

仮に画面は利益50万円でも、実際の送金が10万円だけなら、表示利益を被害支出に加えて60万円と計上しません。実支出、表示、要求を別欄にします。被害額や請求額の最終判断は専門家へ確認してください。正規アドレスを装う資料もあるため、ここでは検証していないコントラクトを列挙しません。

出典と確認範囲

個別適用や説明の拡張時に確認する事項:資産の技術的特定、価格・換金可能性、請求額と回収を専門確認。

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