偽取引所 弁護士監修

実在金融機関を名乗る投資サイトの注意点

「紹介されたサービスが、聞いたことのある大手証券会社や銀行と同じ名前を使っていて安心していた」「ロゴも色もそっくりだった」――実在する金融機関・取引所の名称やブランドを無断で使用する偽サイトは、正規のサービスへの信頼を悪用するため、被害に気づきにくい構造になっています。名前が有名だからこそ、公式サイトとの直接比較による確認が必要です。

なりすましサイトが使う手口

実在金融機関を名乗るサイトには、いくつかの典型的なパターンがあります。最も多いのは、本物のサービス名・ロゴ・カラーデザインを模倣したサイトを全く別のドメインで運用するケースです。見た目は本物と区別がつかないほど精巧ですが、URLのドメイン部分が本物と異なります。金融機関の公式サイトで告知されている正規のURLと、実際にアクセスしているURLを一文字ずつ比較することが必要です。

もうひとつのパターンは、実在する金融機関とは全く別の会社名でありながら、「○○銀行グループ」「△△証券公認」「××取引所提携」などの表現を使って本物との関係があるように見せるケースです。このような提携・グループ関係を称する場合は、その金融機関の公式サイト・IR情報・プレスリリースで実際にそのような関係が発表されているか確認してください。

公式サイトと直接比較する方法

名乗られている金融機関の正規サイトを確認するには、検索エンジンで機関名を検索し、公式ドメインを確認するか、金融庁の登録一覧に記載されているURLから直接アクセスしてください。SNSや紹介者から送られてきたリンクをそのままクリックするのではなく、金融庁の登録情報・公式プレスリリースに記載されているURLに自分でアクセスして比較します。

比較するポイントは、(1)ドメインが一致しているか、(2)ページの構成・デザインが異なる部分はないか、(3)公式サイトに今アクセスしているサービスに関する案内があるか、の3点です。正規の大手金融機関であれば、公式サイトに当該サービスの案内があるはずです。公式サイトに記載がない場合は、その機関との関係を名乗るサービスを利用することについて慎重に判断してください。

金融機関への直接確認という手段

名乗られている金融機関に直接問い合わせることも有効な確認手段です。その機関の公式サイトに掲載されているカスタマーサービス窓口(電話・チャット)に対し、「○○というサービスは御社のサービスですか」と確認してください。この際、紹介者から教えられた電話番号ではなく、必ず公式サイトに掲載されている番号に連絡してください。偽サイトでは、偽のカスタマーサービス番号が掲載されていることがあります。

大手の金融機関・取引所は、自社を名乗る偽サイト・フィッシングサイトについての注意喚起を公式サイトで行っていることがあります。「○○(機関名) 偽サイト 注意」などのキーワードで検索し、当該機関からの公式な注意喚起が出ていないかを確認することも参考になります。

なりすまし被害の記録として残すもの

相談先と被害申告

実在する金融機関の名前・ロゴ等を無断で使用することは、不正競争防止法や商標法上の問題になる場合があります。被害を受けた場合は、警察(#9110)への相談・被害届の提出を検討してください。金融庁の金融サービス利用者相談室(0120-156-811)では偽サイトに関する情報提供も受け付けています。名乗られた金融機関に対しても、なりすまし被害の情報として通報することで、その機関から公式な注意喚起が発信されることがあります。国民生活センター(188)でも相談が可能です。

よくある質問

登録商標であるロゴを無断で使用することは商標法違反にあたる可能性があり、また他人の商品・サービスと混同させる行為は不正競争防止法上の問題になる場合があります。ただし、法的な判断は個別の事情によるため、弁護士や警察に相談することをお勧めします。ロゴが本物と同一に見える場合でも、アクセスしているURLが本物のドメインでなければ偽サイトの可能性があります。

その証券会社の公式サイトに掲載されているカスタマーサービス窓口に直接電話し、紹介された担当者の氏名・社員番号などを提示して在籍確認を行ってください。紹介者経由ではなく、必ず公式窓口から連絡することが重要です。在籍が確認できない場合や「個人的に対応するので本社には連絡しないで」などと言われた場合は、強い注意が必要です。

名乗られた側の金融機関は被害者の立場であり、一般的にはその機関への責任追及は難しいケースがほとんどです。責任の所在・法的対応の可否については、個別の事情をもとに弁護士に相談することをお勧めします。まずは警察(#9110)への相談・被害届の提出を検討し、送金方法(銀行振込・仮想通貨等)に応じた対応を弁護士と確認してください。
監修:松本 理平 弁護士(第一東京弁護士会/登録番号 55199/青山北町法律事務所)
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参考資料・相談先

  • 警察相談専用電話 #9110(緊急時は110番)
  • 消費者ホットライン 188 / 国民生活センター
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室(登録業者の確認)

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