偽取引所 弁護士監修

金融庁登録が確認できない投資サイトの注意点

「金融庁の登録一覧を調べたが、使っているサービスの名前が見当たらなかった」「運営会社が日本で登録を受けているか確認できない」――この状況は、サービスの利用を一旦立ち止まる重要なサインです。登録が確認できないからといって即座に断定的な結論を出すことはできませんが、追加の入金・送金は確認が取れるまで行わないことが重要です。

なぜ登録が必要なのか

日本の法律上、日本居住者に対して有価証券・金融商品の投資運用・売買の仲介を業として行うには、金融商品取引法に基づく金融商品取引業の登録が必要です。同様に、暗号資産(仮想通貨)の売買・交換を業として行うには、資金決済法に基づく暗号資産交換業者の登録が必要です。これらの登録を受けていない業者が日本居住者に対してサービスを提供することは、法律に違反する行為にあたります。

登録を受けた事業者は、金融庁または財務局の監督下に置かれ、顧客資産の分別管理・財務状況の開示・苦情対応体制の整備などが義務付けられています。登録を受けていない業者にはこれらの義務がなく、万が一問題が生じた場合でも、公的な監督機関を通じた対応が困難になります。

金融庁の登録一覧を調べる手順

金融庁の公式サイト(fsa.go.jp)にアクセスし、「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」のページから各種業者リストを確認できます。確認すべき主なリストは「金融商品取引業者登録一覧」「暗号資産交換業者登録一覧」「無登録業者リスト」の3種類です。検索には、サービス名・運営会社名・ウェブサイトのURLをそれぞれ試してください。類似した名称の登録業者が存在するかどうかも確認します。

「無登録業者リスト」には、金融庁が無登録での営業を確認した業者が掲載されています。このリストに掲載されている業者と、利用しているサービスの名称・ドメインが一致する場合は、金融庁がすでに問題を把握している可能性があります。ただし、リストに載っていない業者が安全とは限りません。リストへの掲載は把握・調査が完了した後になるため、新しい業者はリストに載っていない段階で活動していることもあります。

「海外登録」を理由にする業者への注意

「日本の金融庁ではなく、○○国の規制機関に登録している」という説明をするサービスがあります。一部の正規の海外業者が日本居住者向けサービスを提供しているケースもありますが、実際には存在しない規制機関名・登録番号を偽称するケースも多く確認されています。海外の規制機関の登録番号が提示された場合は、その規制機関の公式サイトで直接確認することが必要です。また、海外登録であっても日本居住者に対して継続的にサービス提供する場合は、日本での登録が必要になる場合があります。

「SEC登録」「FCA認可」「ASIC登録」などの表記も、実際の登録と無関係に表示されているケースがあります。表記されている登録番号を当該規制機関の公式検索サイトで入力し、一致する業者情報が表示されるかを確認してください。

登録が確認できない場合に残すべき記録

次にとるべき行動

金融庁の登録が確認できない場合、まず追加の入金・送金を止め、金融庁の金融サービス利用者相談室(0120-156-811)に情報提供・相談してください。すでに入金・送金している場合は警察(#9110)への相談も並行して検討してください。国民生活センター(188)では消費者トラブルとしての相談も可能です。弁護士への相談では、個別の状況に応じた法的対応の可否を確認できます。登録の有無は重要な判断材料のひとつですが、最終的な判断は各専門機関への相談を通じて行うことをお勧めします。

よくある質問

登録が確認できることはひとつの重要な確認事項ですが、それだけで「安全」と断定することはできません。登録業者名と類似した名称の無登録業者が存在するケース、登録業者のドメインに似せた偽サイトが別のURLで作られているケースがあります。登録が確認できた場合は、登録情報に記載されているウェブサイトのURLと実際にアクセスしているURLが一致しているかも確認してください。

登録が完了していない段階で日本居住者に向けてサービスを提供することは、現時点で法律上の問題を含みます。「登録予定」という説明は、追加入金を促すための理由付けとして使われることがあります。登録が完了するまでは、そのサービスへの入金・送金を行わないことをお勧めします。登録完了後も、前述の確認手順を実施してください。

金融庁の金融サービス利用者相談室への相談・情報提供が、直ちにアカウントの凍結につながるわけではありません。相談室は情報収集・相談対応を行う窓口です。ただし、相談・被害届の提出を行うことで、その後の調査において振込先口座の凍結が行われる場合があります。いずれの手続きについても、弁護士に相談した上で対応方針を決めることをお勧めします。
監修:松本 理平 弁護士(第一東京弁護士会/登録番号 55199/青山北町法律事務所)
投資詐欺・暗号資産詐欺に関する記事は、一般的な法律情報・証拠保全・相談前準備の観点から弁護士が確認しています。個別の返金可否は具体的事情により異なり、保証するものではありません。

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参考資料・相談先

  • 警察相談専用電話 #9110(緊急時は110番)
  • 消費者ホットライン 188 / 国民生活センター
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室(登録業者の確認)

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