投資詐欺で海外送金した場合
目次
投資名目で海外の銀行口座や決済サービスへ送金してしまった場合、国内振込と比べて回収が一層難しくなる傾向があります。しかし、送金先の国・金融機関・経路によって状況は異なるため、まず追加送金を止め、手元の証拠を保全した上で専門家に相談することが重要です。「もう何もできない」と諦める前に、取り得る行動を確認しましょう。
海外送金を使う投資詐欺の手口
SNSやマッチングアプリで知り合った相手から「海外の有名投資会社に資金を預ける」「香港・シンガポール・UAE等の口座に入金すれば高利回りで運用できる」などと説明を受け、外国口座への送金を求められるパターンがあります。また、「出金時の税金を海外の指定口座に払う必要がある」「送金手数料を先払いしてください」という名目で追加送金を繰り返し要求するケースも報告されています。
送金先がSWIFTコード付きの外国銀行口座であれ、PayoneerやWise等の国際決済サービスであれ、一度送金が完了すると国内振込と同様に取消は原則できません。特に受取人の銀行が詐欺グループと連絡が取れない国や地域にある場合は、資金の特定・凍結が困難になります。
送金直後にできること
送金指示を出したすぐ後(特に当日〜翌営業日以内)であれば、送金元の銀行・金融機関に連絡して「詐欺被害の疑いがある」として送金の停止・組み戻しを依頼することができる場合があります。SWIFTを通じた国際送金は処理に数営業日かかるため、早期連絡が間に合う場合があります。ただし、対応可否・成否は金融機関や送金先銀行の状況によって異なります。
また、利用した銀行の不正利用窓口に「振り込め詐欺」または「投資詐欺被害」として相談することで、振り込め詐欺救済法の適用可能性(送金先口座の凍結手続き)についても確認できます。ただし、送金先が海外口座の場合は同法の直接適用が難しいことが多く、個別の確認が必要です。
追加送金の要求には応じないでください
「出金するために追加で送金が必要」「今送れば全額戻ってくる」という要求が続く場合は、応じないことが重要です。海外送金を使う詐欺では、「送金のたびに手数料・税金・証明金が必要」という形で何度も送金させるパターンが典型的です。すでに送金した金額が大きいほど「元を取り戻したい」という心理を利用して追加要求がエスカレートします。
相談前に残すべき証拠
相談窓口
海外送金を伴う投資詐欺は警察相談専用電話(#9110)または最寄りの警察署(生活安全課)で相談・被害届の提出が可能です。国際的な詐欺被害として、都道府県警の担当部署が対応します。国民生活センター(188)でも情報収集・アドバイスを行っています。また、金融庁の金融サービス利用者相談室(0570-016-811)は、投資名目の詐欺的サービスに関する相談窓口として機能しています。
弁護士への相談では、証拠を基に民事・刑事両面の選択肢について個別に確認できます。海外送金が絡む案件では、相手の特定・送金経路の把握が特に重要になります。収集した証拠を整理した上で相談することで、弁護士が状況を正確に把握しやすくなります。
よくある質問
投資詐欺・暗号資産詐欺に関する記事は、一般的な法律情報・証拠保全・相談前準備の観点から弁護士が確認しています。個別の返金可否は具体的事情により異なり、保証するものではありません。
相談前に、送金状況と証拠を整理しましょう
LINEでチェックリストを受け取り、送金方法・出金状況・やり取りを整理できます。返金や解決を保証するものではありません。
参考資料・相談先
- 警察相談専用電話 #9110(緊急時は110番)
- 消費者ホットライン 188 / 国民生活センター
- 金融庁 金融サービス利用者相談室(登録業者の確認)