ロマンス投資 弁護士監修

マッチングアプリから投資に誘導された場合の確認事項

マッチングアプリで出会い、信頼関係を築いた相手から投資サービスへの参加を勧められた場合、感情的なつながりを活用する手口(いわゆるロマンス投資詐欺)である可能性があります。まず追加の送金・入金を止め、相手とのやりとり・送金記録を証拠として保存することが最初のステップです。返金の可否や法的手段については個別の状況によって異なるため、弁護士または公的機関への相談を通じて確認してください。

まず確認したい危険サイン

ロマンス投資詐欺の特徴として、マッチング後に比較的短期間で深い信頼・親密感を形成し、自分の「資産運用の成功体験」を語り始める流れが典型的です。相手は医師・エンジニア・海外在住の実業家など、知識と経済力があるように見せたプロフィールを使うことが多く、写真や経歴が作られたものである可能性があります。

会話の中で投資の話題が繰り返し出てくる、「一緒にやってみない?」「私が教えてあげる」という形でサービスへの登録を促されるのも危険サインです。実際に会うことを提案しても理由をつけて回避し続ける場合は、実在しない人物が演じているケースを疑ってください。

よくある手口

ロマンス投資詐欺では、まず少額の「お試し入金」で利益が出る様子を見せます。管理画面に残高や利益が表示されますが、これは実際の取引を反映しない架空の数字である場合があります。利益が出ているように見えると「もっと大きな額を入れると利益も増える」と誘導し、分割して複数回入金させるケースが多く報告されています。

出金を試みると「手数料」「税金の前払い」「アカウント認証料」などの名目で追加の送金を要求されます。この段階で「おかしい」と感じても、感情的なつながりを利用して「あなたを信じていたのに」と責めたり、「もう少しで全部引き出せる」と引き留めたりする言葉で判断を鈍らせる手口が使われます。

送金先は国内銀行口座・暗号資産ウォレット・海外送金サービスなど様々で、複数の口座・ウォレットを経由させることで追跡を困難にする構造を取る場合があります。

追加送金を求められた時の注意点

「出金するには○○円が必要」という要求が来た段階で、それ以上の送金は一切行わないことが重要です。正規の金融機関や取引所が出金の条件として利用者に追加入金を求めることはありません。相手が感情的な言葉で説得してきても、それ自体が詐欺的手口の一部である可能性があります。

一人で判断せず、家族・友人に状況を話すこと、消費者ホットライン(188)や弁護士に相談することを優先してください。すでに複数回送金している場合でも、追加送金をやめることが被害額の拡大を防ぐうえで最も重要な判断です。

相談前に残すべき証拠

送金方法別に確認すること

銀行振込の場合は、振込先の口座情報(名義・金融機関・口座番号)を記録し、振込元銀行の不正被害相談窓口に連絡してください。振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結の申請につながる場合があります。ただし、口座残高の状況や申請のタイミングによって対応が異なります。

暗号資産で送金した場合は、使用した取引所のアカウント・取引履歴・送金先ウォレットアドレスをすべてスクリーンショットで保存してください。暗号資産の送金は原則として取り消しができないため、早期に専門家へ情報を提供することが対応の選択肢を広げる可能性があります。

公的機関・弁護士相談の使い分け

まず「消費者ホットライン(188)」または「警察相談専用電話(#9110)」に連絡し、被害の概要を伝えて対応の方向性を確認してください。国際ロマンス詐欺の場合は国境をまたいだ捜査が必要になることもあり、警察への被害届提出が国際的な情報共有につながる場合があります。

損害賠償請求・仮差押え・口座凍結申請といった法的手段の可否は、弁護士が個別の状況をふまえて判断します。金融庁「金融サービス利用者相談室」(0570-016811)では、案内されたサービスが無登録業者でないかの確認も行えます。

よくある質問

感情的な判断を一時的に脇に置き、第三者の視点で確認することが重要です。相手の写真を画像検索にかける、案内されたサービスが金融庁の登録業者一覧に載っているか確認する、国民生活センターや弁護士に状況を説明して客観的な意見を聞く、といった手順を踏んでください。詐欺かどうかの断定は専門家に委ねることをお勧めします。

詐欺的な投資サービスでは、管理画面の残高・利益表示が実際の取引を反映せず、架空の数字を表示しているだけの場合があります。出金できない理由として追加費用を求められた場合、その要求自体がさらなる被害の入口になっている可能性があります。追加送金をせず、弁護士または公的機関に相談することをお勧めします。

相手が国外にいる場合でも、日本国内の口座が使われた場合や日本人が被害を受けた場合は、日本の警察・検察が捜査できる場合があります。また、国際的な連携捜査が行われるケースもあります。まずは日本の警察や弁護士に相談し、対応の可能性を確認してください。
監修:松本 理平 弁護士(第一東京弁護士会/登録番号 55199/青山北町法律事務所)
投資詐欺・暗号資産詐欺に関する記事は、一般的な法律情報・証拠保全・相談前準備の観点から弁護士が確認しています。個別の返金可否は具体的事情により異なり、保証するものではありません。

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参考資料・相談先

  • 警察相談専用電話 #9110(緊急時は110番)
  • 消費者ホットライン 188 / 国民生活センター
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室(登録業者の確認)

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