二次被害 弁護士監修

調査会社を名乗る投資詐欺回収勧誘の注意点|二次被害の手口と対策

投資詐欺の被害を受けた後、「調査会社」「リサーチ会社」「資産追跡専門会社」などを名乗って連絡してくる業者があります。「詐欺グループの口座を特定できる」「資金の流れを追跡して回収に役立てる」などと説明し、調査費用の支払いを求めるケースが報告されています。こうした業者の中には、被害者リストを入手した上で二次被害を狙う目的で接触しているケースも含まれます。

「調査会社」を名乗る業者の典型的な手口

まず「無料で状況を確認する」として接触し、「詐欺グループの情報をつかんだ」「口座凍結の手続きに使える調査報告書を作成できる」などと話を進めます。その後、「調査着手金」「資料作成費」「海外調査費」などの名目で費用を請求します。

「警察や弁護士が動くためにはまず調査報告書が必要」という説明を使い、正規の機関との関係があるように見せる手口も見られます。しかし実際には、警察や弁護士への相談に民間調査会社の報告書が必須である場面は限られており、この説明は被害者を誘導するための表現である場合があります。

調査結果として「詐欺グループの口座に資金が残っている」という情報を提供し、「回収手続きを進めるためにさらに費用が必要」と追加請求を繰り返す構造も典型的なパターンです。

調査会社への依頼が持つリスク

民間の調査会社(探偵業者)が行える調査は、探偵業の業務の適正化に関する法律(探偵業法)によって定められており、相手方との交渉・債権回収・口座凍結申請などは、その業務範囲に含まれません。「調査後に回収まで手伝う」という説明を受けた場合、そのような業者の活動が法的に問題を生じる可能性があります。

また、弁護士資格を持たない者が報酬を受けて返金交渉・示談交渉などを行うことは、弁護士法上の非弁行為に該当する可能性があります。「調査から回収まで一貫して対応する」と説明する業者が弁護士でない場合、依頼すること自体のリスクを慎重に検討する必要があります。

見分けるための確認事項

探偵業者であれば、都道府県公安委員会への届出が義務付けられており、届出番号が存在します。相手に届出番号を聞き、都道府県警察のウェブサイトで確認することができます。届出番号を教えない、または確認できない場合は注意が必要です。

調査結果として提示される書類(口座情報・資金追跡レポートなど)の信ぴょう性は、外部から検証することが困難です。「証拠がある」と言われても、その内容が実際の法的手続きに使えるものかどうかは弁護士に確認してもらうことをお勧めします。

相談前に残すべき証拠

公的機関への相談窓口

調査会社を名乗る業者から接触を受けた場合、または費用を支払ってしまった場合は、「消費者ホットライン(188)」または「警察相談専用電話(#9110)」に相談してください。探偵業者に関するトラブルは、都道府県警察の生活安全課でも相談を受け付けています。

法的手段を検討する場合は、各都道府県の弁護士会「法律相談センター」を利用してください。金融庁「金融サービス利用者相談室」(0570-016811)でも相談・情報提供が可能です。

よくある質問

警察への被害届提出に、民間調査会社の報告書が必須であることは通常ありません。被害届は被害者自身が作成した被害内容の説明・証拠(送金記録・やりとりのスクリーンショットなど)をもとに提出できます。「報告書が必要」という説明が費用徴収の目的である可能性があるため、最寄りの警察署または弁護士に直接確認することをお勧めします。

個別の状況によって異なるため、費用の取り戻しについて一般的な回答はできません。支払い方法・業者の実態・契約内容などによって取り得る手段が変わります。弁護士に相談して、具体的な状況をふまえた対応策を確認することをお勧めします。振込直後であれば、振込元金融機関に連絡することが有効な場合があります。

民間の調査会社が他人の銀行口座の残高情報を合法的に取得できる手段は極めて限られています。こうした情報は追加費用を引き出すための誘導である可能性があります。情報の真偽は外部から検証することが困難なため、その業者に追加費用を支払う前に、弁護士または警察に相談することをお勧めします。
監修:松本 理平 弁護士(第一東京弁護士会/登録番号 55199/青山北町法律事務所)
投資詐欺・暗号資産詐欺に関する記事は、一般的な法律情報・証拠保全・相談前準備の観点から弁護士が確認しています。個別の返金可否は具体的事情により異なり、保証するものではありません。

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参考資料・相談先

  • 警察相談専用電話 #9110(緊急時は110番)
  • 消費者ホットライン 188 / 国民生活センター
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室(登録業者の確認)

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