二次被害 弁護士監修

投資詐欺の被害者リストを使った二次被害の手口と対策

投資詐欺の被害を受けた後、見知らぬ業者や個人から「あなたの被害情報を把握している」として連絡が届くことがあります。こうした接触の背景には「被害者リスト」の存在が指摘されています。詐欺グループが保有する被害者情報が、同一グループの追い打ち型勧誘や、リストを購入した別の詐欺グループによる二次被害に使われているケースが報告されています。

被害者リストとは何か

被害者リストとは、詐欺グループが蓄積した被害者の個人情報(氏名・連絡先・被害金額・利用したサービスの種類など)をまとめたデータです。詐欺グループ間で売買・共有されることがあり、リストを入手した別のグループが「二次詐欺」の標的として利用するケースが確認されています。

被害者が詐欺グループに提供した情報(氏名・電話番号・メールアドレス・銀行口座・送金額など)は、詐欺グループのデータとして保持されます。一度提供した情報を完全に削除させることは現実的に困難であるため、以後の連絡には継続的な注意が必要です。

被害者リストを使った典型的な手口

「あなたが○○(詐欺グループ名)に振り込んだ△△円について情報がある」など、具体的な被害情報を述べることで信頼を得ようとするアプローチが典型的です。被害状況を正確に把握しているように見えることが、正規機関や援助者であるかのような印象を与えますが、この情報はリストから得たものである可能性があります。

「政府機関に登録された被害者支援プログラムに参加できる」「特別な手続きで被害金を優先的に処理できる」などと説明し、登録費・手数料・手続き費用などを要求するパターンも見られます。弁護士資格のない者が報酬を受けて返金交渉を行うことには法的な問題が生じる可能性があり、こうした「支援プログラム」の多くは法的根拠のない名目である場合があります。

「被害者の会」「集団訴訟への参加」を名目に参加費や費用の前払いを求めるケースもあります。正規の集団訴訟であれば、実在する弁護士事務所が窓口となり、弁護士登録番号の確認が可能です。

個人情報が流通する経路について

被害者情報が二次被害グループに渡る経路としては、詐欺グループ間の直接売買のほか、SNSへの被害公開投稿から情報収集される場合、フィッシングサイトや不正アプリへの入力情報が収集・売買される場合などが考えられます。また、被害相談を行った先の業者が実は別の詐欺グループであった場合も情報が漏洩するリスクがあります。

「被害者情報を削除してあげる」として費用を要求する手口も報告されています。しかし、被害者リストの削除を名目にした費用請求自体が、二次詐欺の典型的パターンのひとつです。

リストを使った接触を受けた時の対処

相手が被害情報を知っているからといって、その者が信頼できる援助者であるとは限りません。「情報を知っている=正規の機関や支援者」という思い込みは、接触してくる側が意図的に生み出す錯覚です。接触に対しては応じずに遮断し、公的機関または弁護士に相談してください。

相談前に残すべき証拠

公的機関への相談窓口

被害者リストを使った二次接触を受けた場合、「消費者ホットライン(188)」または「警察相談専用電話(#9110)」に相談してください。個人情報の不正利用が疑われる場合は「個人情報保護委員会」(03-6457-9849)への相談・情報提供も可能です。法的手段を検討する場合は弁護士会「法律相談センター」に相談してください。金融庁「金融サービス利用者相談室」(0570-016811)でも情報提供が可能です。

よくある質問

詐欺グループに渡った情報を実際に削除させることは、現実的には非常に困難です。詐欺グループが任意で応じることはほぼ期待できず、法的に削除を強制する手段も限られています。そのため、今後の二次接触に備えて警戒を続けること、不審な連絡には応じないことが現実的な対策になります。個人情報保護委員会への相談も検討してください。

「被害者リストから削除する」という名目での費用請求は、典型的な二次詐欺の手口の一つとして報告されています。支払いに応じないことが重要です。こうした接触を受けた場合は、「消費者ホットライン(188)」または「警察相談専用電話(#9110)」に相談してください。

電話番号を変えることで電話による接触は減る可能性がありますが、メールアドレス・SNSアカウント経由での接触が続く場合もあります。また、新しい番号が再び流通するリスクもゼロではありません。番号変更と合わせて、SNSアカウントの公開設定の見直し、メールアドレスの変更なども状況に応じて検討してください。
監修:松本 理平 弁護士(第一東京弁護士会/登録番号 55199/青山北町法律事務所)
投資詐欺・暗号資産詐欺に関する記事は、一般的な法律情報・証拠保全・相談前準備の観点から弁護士が確認しています。個別の返金可否は具体的事情により異なり、保証するものではありません。

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参考資料・相談先

  • 警察相談専用電話 #9110(緊急時は110番)
  • 消費者ホットライン 188 / 国民生活センター
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室(登録業者の確認)

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