FX・自動売買 弁護士監修

FX自動売買・EA詐欺の手口と相談前チェック

FX自動売買ツール(EA:エキスパートアドバイザー)は、設定したルールに従って自動でFX取引を行うプログラムです。正規のEAも存在しますが、「月利○%を自動で稼ぎ続ける」「裁量不要でほぼ確実に利益が出る」などを強調したEAの販売・勧誘には、詐欺的な要素を含むものが報告されています。ツールの名称や取引画面の見栄えにかかわらず、実態を慎重に確認することが重要です。

FX EA詐欺の典型的な手口

SNS・投資グループ・YouTube広告などで「完全自動売買EA」「プロが開発した非公開システム」として宣伝され、高額な購入費または月額利用料を請求するケースが多く見られます。販売業者が「バックテストで高い成績を出している」「実績チャートを見せる」などと説明しても、過去のデータをもとにした検証結果が将来の利益を保証するものではありません。

また、「EAを動かすために特定のFX口座を開設する必要がある」として、業者が紹介する特定の(多くは無登録の)FX業者への入金を誘導するパターンも報告されています。EA販売者とFX業者が裏でつながっており、入金された資金が運用されないまま詐欺グループの手に渡ってしまう構造です。

さらに、EAを購入した後に「サーバーのレンタル費用」「最適化オプション」「ライセンス更新料」などの追加費用を次々と要求してくる場合も危険なサインです。

「利益実績」の見せ方に注意

詐欺的なEA販売では、過去の取引実績として加工・改ざんされたチャートや損益グラフが提示されることがあります。「過去○ヶ月で資産が○倍になった」という実績画像はスクリーンショットの改ざんが容易であり、第三者機関による検証なしには信頼性を確認できません。

正規のEA開発者・販売業者であっても、将来の利益を保証することは法律上できません。「利益保証」「損失ゼロ」「元本は守られる」といった文言で勧誘されている場合は、金融商品取引法上問題のある表現として捉え、金融庁への情報提供も検討してください。

被害に気づいたときにすべき行動

EA購入後に出金できない・追加の費用を要求された・担当者と連絡が取れなくなったなどの状況が発生した場合、これ以上の入金・送金を停止することが最初にすべき行動です。業者やEA販売者との連絡記録・取引口座の画面・送金履歴は証拠として重要ですので、すぐにスクリーンショットで保存してください。

EA購入代金をクレジットカードで支払った場合は、カード会社に「チャージバック(異議申立)」の手続きが可能かどうかを確認する価値があります。対応期限があるため、早めの連絡が重要です。

相談前に残すべき証拠

相談できる公的窓口

金融庁「金融サービス利用者相談室」(0570-016811)では、EA販売業者やFX業者が無登録かどうかの確認と情報提供ができます。警察への被害届は「警察相談専用電話(#9110)」または最寄りの警察署へ証拠資料を持参して相談してください。消費者ホットライン(188)は国民生活センターへの橋渡しも行っています。法的対応(損害賠償請求・刑事告訴等)については弁護士への個別相談が必要です。

よくある質問

購入費用の回収の可否は、支払い方法・業者の所在地・契約内容など個別の事情によって異なります。クレジットカード払いであればチャージバックの可能性を、銀行振込であれば振り込め詐欺救済法の手続きを弁護士や金融機関に確認することをお勧めします。

過去の実績として提示された数値やグラフは、改ざん・恣意的なバックテスト設定によって実態と異なる場合があります。第三者機関による検証がなく、業者自身が提示するデータのみでは信頼性の確認ができません。また、金融商品取引業者の登録がない業者が運用実績を示してEAを販売・勧誘することは法令上問題となる場合があります。

紹介者が本人も被害者である可能性がある一方で、意図的に勧誘に加担していた可能性もゼロではありません。知人を責める前に、まず自分自身の被害状況を整理して弁護士または警察(#9110)に相談することが先決です。弁護士が状況を確認した上で、紹介者との関係や対応方法を助言してくれます。
監修:松本 理平 弁護士(第一東京弁護士会/登録番号 55199/青山北町法律事務所)
投資詐欺・暗号資産詐欺に関する記事は、一般的な法律情報・証拠保全・相談前準備の観点から弁護士が確認しています。個別の返金可否は具体的事情により異なり、保証するものではありません。

相談前に、送金状況と証拠を整理しましょう

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参考資料・相談先

  • 警察相談専用電話 #9110(緊急時は110番)
  • 消費者ホットライン 188 / 国民生活センター
  • 金融庁 金融サービス利用者相談室(登録業者の確認)

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